角モーメント型管に残留応力があるのはなぜですか。

 角矩形管は用途の広い閉口型鋼であり、同じ断面積の円管と比べて、強度が高く、曲げ抵抗断面積の弾性率が大きく、組み立てが容易で、安定していて、見栄えが良いなどの利点があり、車両、地下鉄、造船などの業界で広く使用されている。特に建築業界では、大規格の四角形管が鉄骨構造建築における主要な荷重構造部品となっている。四角形管は典型的な閉口形鋼として、製造過程では各加工過程に残留応力が残る。角管加工技術の違いは必然的に異なる程度の残留応力を発生する。

冷曲角モーメント管の成形には「直接成形」と「円形成形」の2つの方法がある。北方工業大学の学者は成形プロセスが製品に与える異なる影響を研究するために、規格を100 mmとする×100mm×6 mm、材料がQ 235の2種類の成形プロセスの角管を研究対象とし、ドリル法を用いて角管の各部位の残留応力を測定し、溶接部のミクロ組織を観測した。研究結果によると、異なる成形プロセスは縦方向の残留応力の分布に大きな影響を与え、溶接部の残留応力は大きい。「円成方」過程において大きな溶接圧力を加え、その溶接熱影響領域の幅が「直接成方」工程条件下の溶接熱影響領域の幅より小さくなり、オーステナイト結晶粒の成長を制御し、冷却後に比較的小さく均一な結晶粒を得る。